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戸塚ヨットスクールについて |
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1975年、戸塚宏が沖縄海洋博記念「太平洋横断レース」にてヤマハ発動機提供のWING OF YAMAHAで41日間という驚異的記録で優勝。
その後、子供達の教育に適した「かざぐるま」を考案しヤマハ発動機から提供を受け全国各地で戸塚宏少年ヨットスクールを開校。当初は普通のお子さんを対象にヨットでの教育を行っていましたがそこに不登校児が一人入校。その子が3回の訓練で学校に行くようになった。そのことを1977年、「徹子の部屋」出演時に話をしたところ一気に情緒障害児の入校希望が増える。不登校児のような情緒障害児は手が掛かり普通児とは一緒に訓練が出来ないことから情緒障害児を対象とした特別合宿を始める。だんだん普通児の足が遠のき情緒障害児のみのようになり皆さんがご存知の戸塚ヨットスクールへと姿を変えました。
しかし、戸塚教育論は情緒障害児の為に作られたわけではなく真の人間性の高い人間を創る為の教育論であることから戸塚ジュニアヨットスクールを再開して今日に至る。
現在は定期的に戸塚ジュニアヨットスクール、幼児部合宿を開校するとともに情緒障害児の合宿もあわせて行っている。
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暴力と体罰について |
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「戸塚ヨットスクールでは、暴力・体罰はあるのですか?」とご質問を受けます。現在でも非常に限定された場面でのみですが行うことがあります。「体罰は何が何でも絶対ダメ」という考えではないということです。
体罰は訓練の補助手段にすぎません。戸塚ヨットスクールは体罰を教育の主たる手段として用いているわけではありません。しかし海洋という大自然と向き合うヨットスクールでは時に厳しい指導が必要となります。そして生徒たちは多くの問題を抱えている場合がほとんどです。このような環境で校長・コーチが生徒に真剣向き合ったとき、必要な場面もあると私たちは考えています。
全く使わなくても成果は出ますが、生徒の社会復帰に必要以上の時間を要する事になると私たちは感じています。
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死亡事故について |
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戸塚ヨットスクールで、死亡事故が起きたことは事実です。死亡事故につきましては、何の責任もないなどと主張しているわけではありません。死亡事故については以下の通りです。
- 1979年 少年(当時13歳)が病死。
- 1980年 吉川君(21歳、無気力)が、入校直後の11月4日に亡くなる。
- 1982年 水谷君(15歳、登校拒否)と、入校直後の杉浦君(15歳、家庭内暴力)が、合宿帰りの航行中に行方不明。
- 1982年12月 小川君(13歳)が、入校直後に亡くなる。
下から三件について、戸塚校長は1983(昭和58)年、その前後にコーチのほとんどが逮捕されました。現在は刑期満了で社会復帰しています。
逮捕・そして裁判については、「体罰反対」という当時の世相とマスメディアの煽りを受けて行われた逮捕であると私たちは主張します。そして有罪判決につきましては、弁護士に会うこともままならない状況での取調や、死亡診断書の死因が途中で変わったこと、そしてが業務上過失致死ではなく傷害致死であった点など、不当な点が多くありました。
そして近年も以下のように死亡事故が起きたことも事実です。
- 2006年10月 - スクールからいなくなった訓練生の25歳男性(うつ病で通院中)が、水死体となって発見。 警察は自殺と事故の両面で捜査。
- 2009年10月、訓練生の女性が寮の3階より飛び降りて死亡。愛知県警は自殺とみて捜査。
- 2011年12月、訓練生の男性が寮の3階より飛び降りて重傷。愛知県警は自殺未遂とみて捜査。
- 2012年1月、訓練生の男性が寮の3階より飛び降りて死亡。愛知県警は自殺とみて捜査。
こうした事故は、もちろんあってはならないことです。しかし、常にその危険があることもまた事実です。戸塚ヨットが相手にしている「情緒障害児」は、全く予測できない行動を取ることがしばしばあります。そうした子供達を、大自然の中で24時間体制で向き合っているからです。
そして、それほどに複雑な心の病、親や教師ですら手がつけられない子供達を600人以上送り出してきたことも事実です。一般常識では理解しづらい「情緒障害児」、社会問題となっている「問題児」、この実態を知らずに死亡事故の原因を議論することはできません。
スクールは自分達に何の責任もないなどと主張しているわけではありません。人が死んだという事実を厳粛に受け止め、反省も謝罪もしています。
死亡事故・裁判に関して更に詳しい内容はこちらに記載しております。
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戸塚ヨットスクール事件とは何であったか |
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既に18年を経た戸塚ヨットスクール事件について、当時の報道の中で比較的公正な報道の一覧です。 著作権の問題等があり、残念ながらホームページに掲載することはできません。
- 「教育は愛か、体罰か」 ――石原慎太郎(作家) VS 戸塚宏 (1983.8 文藝春秋)
同じヨットマンとして、石原氏が逮捕直前の戸塚校長と、本音の教育論を語り合った貴重な対談。
- 「『戸塚ヨットスクール報道』に意義あり」 ――上之郷俊昭(評論家) (1983.11 文藝春秋)
全国が"戸塚つぶし"に熱狂している中、マスコミ論調に敢然と反論した論文。
- 「戸塚宏・もう一つの暗黒裁判」 ――石原慎太郎 (1985.3 文藝春秋)
戸塚校長やコーチらの2年近くの不当拘留が続く中、検・警察を批判した勇気ある論文。
- 「『歪んだ法廷』あなたの人権が危ない」 ――石島泰、平栗勲、山本秀師、山田有宏(以上弁護士)(1985.4 現代)
戸塚裁判でいかにひどい人権侵害が行われているか、重大事件担当弁護士が様々な角度から問題を検証。
- 「マスコミと司法の癒着を斬る」 ――石原慎太郎 VS 上之郷利昭 (1985.11 知識)
戸塚校長らの逮捕から2年半を経て、暗黒裁判のあり方を批判した対談。
- 「いじめと『脳幹』」 ――石原慎太郎 (1986.4 諸君!)
3年にも及ぶ戸塚校長の拘留中、スクールの『脳幹論』を初めて公にした衝撃の論文。
- 「戸塚ヨットスクールの挑戦」 ――大船前一(ジャーナリスト)(1992.10 文武新論…テイケイ(株)社内報)
戸塚ヨットスクールの『脳幹論』を改めて整理し、戸塚教育の本質を正当に評価。
- 「戸塚ヨットスクール判決の『勝者』と『敗者』」 ――上之郷利昭 (1992.10 諸君!)
実質無罪であった戸塚裁判第一審判決を分析。
- 「裁判所の三つの『賢慮』」 ――山口宏(弁護士) (1993.8 別冊宝島)
戸塚裁判の第一審判決の画期的意義について、専門家が解説。
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